ランディングページをさくさく改善できる、正しいABテストの方法を解説!
投稿者:株式会社リスティングプラス
売上を伸ばすには、ランディングページ改善が必要不可欠
あなたはランディングページの改善のために何か行っていますか?
多くの人がページ改善のために行うのが、オリジナルページと、ページの一部分を変えたもう1パターンのページを使って、ユーザーの反応を見るABテストです。しかし、そんな人の話を聞いていると、方法が間違っているために正しい判断が出来ていないケースも多々見受けられます。
そこで今回は、【効果的にランディングページを改善するためのABテスト】について詳しく解説したいと思います。
正しい方法でテストを行い、結果にそって改善していけば、ランディングページの成約率はグンと伸ばすことが出来ますよ。
広告運用の改善が、売上UPにつながらないこともある?
リスティング広告には、様々な広告配信があります。しかし、最も売上に与えるインパクトが大きいのはランディングページです。
上記はあくまでイメージ図ですが、広告運用をいかに改善しても、そのアクセスの飛び先はランディングページです。結局、このランディングページを改善しなければ売上アップに結び付かないのです。
テストの方法を間違っている人が多すぎます!
じゃあ、頑張ってランディングページを改善しよう!そう考えますよね?しかしここで注意が必要です。
それは、「正しい方法でテストをしなければ、ページはいつまでたっても改善できない」ということをしっかり認識することです。
あなたはこんなテストをしたことがないでしょうか?
よくある間違い(1)
ランディングページにあわせて広告文も変更してしまう
ランディングページのヘッドテストをしようとABパターンを作成することが良くあります。しかし、その時に広告文までヘッドにあわせて変えてしまっていませんか?
上記のようにランディングページの内容に対して、広告文も一緒に変更していないでしょうか。
確かに広告文とランディングページの一貫性は重要なポイントなのですが、ランディングページのテスト中はこの考えは当てはまりません。
というのも、広告文によって反応する顧客の属性が変わってしまうからです。たとえば、左のケースではくすみに悩む30代女性の顧客層が、右のケースではほうれい線に悩む40代女性の顧客層が反応する、と説明すると分かり易いでしょうか?
30代と40代の女性は生活のスタイルも違えば、反応するキャッチコピーも変わりますし、趣味や好きな色合いなども変わるでしょう。
このように趣味嗜好の違うユーザーを顧客層に、それぞれのランディングページで販売を行い仮にコンバージョン率の数値が出たとしても、どちらのランディングページが優れていたかという判断は出来ないのです。
だから、ランディングページのテストをする際はランディングページの内容に合わせて広告文を変更してはいけません。
広告文変更でアクセスの質が変わってしまうと、上記のようにユーザー属性が変わってしまうので、コンバージョン率が改善しても、実はランディングページ自体の成約率は下がっているという場合も考えられるのです。
広告文は必ず同じ広告文に固定し、リンク先だけを切り替えてテストしましょう。Googleアナリティクスのウェブテストを使えば簡単にテストが可能です。
よくある間違い(2)
正しい判断をするために必要なデータの量・質を知らない
- 「テストの期間はどれくらい用意したらいいのですか?」
- 「クリック数はどれくらい集めればいいのですか?」
よくこのような相談を受けます。このような質問に対して、弊社ではテスト対象のランディングページに(ABパターンがあればそれぞれに)、最低でも300クリックずつは集めてくださいと伝えています。
「期間は1週間」「100クリックずつ」など、独自の判断基準をもっている方も少なくありませんが、そのような少ないデータでテスト結果を判断するのは、非常に危険です。
下記の事例を見てください。
この結果から、どのページが優れていて、どのページがダメか判断出来ますか?
コンバージョン率を見るとオリジナルは1件もコンバージョンを獲得していません。売れないランディングページのように見えます。
しかし、さらに見るとクリック数(セッション数)自体が他のページよりも少ない事も分かります。まだ、十分にテストされたデータではないと言うことです。この時点でページの優劣を判断してしまうのは危険です。
あなたは統計学について、詳しくご存知ですか?統計学には信頼水準、許容範囲という考え方があります。
信頼水準とはそのまま、テストの信頼度の水準です。この数字が高くなれば高くなるほど、テスト結果の精度が高くなります(逆に言うと、この信頼水準が低ければ、テストの結果に誤差が出やすいということです)。
また許容範囲とは、テスト結果の誤差をどこまで許容するかというものです。例えば、ダーツの真ん中に何%の確率で矢が刺さるか?というテストをするとします。この時の許容範囲とは、「ダーツの真ん中」の大きさ自体をどうするかということです。許容範囲を広くすると右のダーツ盤のようになり、テストの正確性は低くなります。
もちろん、「おおざっぱなテスト結果」で良い場合は、必要なサンプル数も少なくなりますので、大きなメリットになるでしょう。
ただランディングページの改善は、成約率の0.5%改善といった成果を、繰り返し、少しずつ積み上げていく作業です。信頼水準も許容範囲もゆるくしてしまうと、信頼できない情報に基づいて、間違った判断をしてしまうことになります。
だから弊社では、最低でも300アクセスを集めることをおすすめしています。先ほどの表でも、約300以上集めれば、信頼水準と許容範囲から考えて、まず信頼できるデータが手に入るからです。
統計的に正確かつ信頼性のあるテスト結果を得るために必要な数値として、覚えておいて頂ければ幸いです。
よくある間違い(3)
テストの効果的な順番を知らず、意味のないテストを繰り返してしまう
最後にテストの順番です。
あなたは、ランディングページのテストを行う際、どこからテストしますか?キャッチコピーでしょうか?それともボタンの色からでしょうか?
意外に間違えやすいのがこのテストする箇所の順番なのです。多くの方が、特に理由無く修正箇所を決め、インパクトの弱いテストを繰り返しています。これは大変な売上と時間の無駄です。
下の図のように、ランディングページはヘッド部分から始まり、最後はアクションボタンで完結する形になっています。
ヒートマップ分析ツールなどで分析すると、トップ部分が一番多くのユーザーに見られているポイントであり、ページが進むに連れて少しずつ離脱していくのがわかります。
ページ下部を閲覧しているユーザーが、ヘッド部分3割以下になるケースも少なくありません。
では、どのようにテストするのがベストなのでしょうか?
もしこのようにお考えでしたら、それは間違いです。
テストのポイントは大きく2つ。ページの入口と出口です。
ランディングページの入り口であるヘッド部分はもっともユーザーの視線が集まり、必ず見られるポイントなので、ここを改善するだけでもかなりの数のユーザーがサイトを読み込んでくれるようになります。
したがってここは良い結果が出るまで、何度でもテストすべき所です。
そして、もう一つが出口なのですが、先ほどの図を見て上から少しずつ閲覧ユーザーが減っていく事実を知ってしまうとアクションやクロージング部分のテストは後回しにしてしまいがちです。
しかし、ヘッド部分の次に効果がある改善ポイントは出口であるアクション部分です。
良く考えてみてください、確かに閲覧してくれるユーザー数は圧倒的に少なくなると思いますが、それ以上にページ下部を読み込んでくれるユーザーはかなり見込み度が高い顧客ということになります。あと一押しで商品を買う可能性が高いユーザーなのです。
よって、下の図がランディングページの正しいテストの順番になります。
これでもか!!と言うぐらいヘッド部分のテストに時間をかけなければいけないということがお分かり頂けましたでしょうか?
思っている以上に多くのランディングページがヘッド部分で興味を無くされて読むことすらされていないのです。
ヘッド部分で半分以上のユーザーが離脱するということを前提に、効果的なテストの順番を考える事が必要です。
「1つずつ」がテストをする時の基本!
いかがでしたか?テストにはユーザー属性や広告文、ページの内容など様々な要素が絡んでいます。正確なデータを得ようと思ったら、どうすれば効果を正しく計測できるのか?を明確にしてから行う必要があります。
そして、基本的に「テストは1つずつ」という言葉を覚えておいてください。
広告文テストであれば広告文、ランディイングページテストであればランディングページのみといったように可能な限り条件を同じにしてテストを行うことが間違った計測をしないためのポイントになるので是非覚えてくださいね。
- LPのABテスト実施時のポイントまとめ
-
- テストを行う際、ページごとに広告文も変えてしまうと正しく効果計測できないので注意。
- より正確なデータを得るために、最低でも300アクセスは集めること。
- テストのポイントはページの入口と出口。正しい順番でテストを行うことが重要。
この記事の著者
株式会社リスティングプラス
インターネット広告の代理店として、リスティング・SNS広告の運用代行を中心にWeb集客全般を支援する。2014年度よりYahoo! 正規代理店スター保有企業。2016年度、Googleプレミアムパートナーに認定。自社の集客ノウハウを公開する講座やセミナーも数多く開催している。
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