内部SEO成功事例「LP×サテライトサイト」」 ~SEOは誰のため?~

コーポレートサイトとランディングページの役割

コーポレートサイトの役割

コーポレートサイトとは顧客、投資家、採用希望者、ビジネスパートナー、様々なステークホルダーに向けたホームページです。つまり、そのホームページを見ればその企業がどんな事業をしているか、どういう成長戦略・経営方針を持っているか、どういう人材が欲しいのか、などが分かるよう作られたホームページです。

コーポレートサイトは、1つのWebサイトで多くの役割を持っています。

コーポレートサイトにSEOをかけようとする方は多いですが、目的がコンバージョンの獲得(売上アップ)だっとして、本当にコンバージョンが効果的と言えるでしょうか?

「そもそも、SEOは誰のためなのか?」

もちろん株主や採用希望者に向けて実施してもいいかもしれません。しかし、まずは「顧客」ではないでしょうか?必要な商品やサービスを探しているユーザーに対して、自社の商品やサービスを知ってもらうためのSEO対策の優先順位は高いはずです。

コーポレートサイトが「サービスサイト」としての機能を持っているのであれば、これを対象にSEO対策を施しても良いですが、そうでない場合、コーポレートサイトはSEO対策を行うWebサイトには向いていません。

ランディングページの役割

ランディングページと聞くと、「1枚モノで1つの商品について広告的表現を多用したWebページ」と思われがちですが、ページの内容をことを言っている訳ではありません。

ランディングページとは「そのWebサイトに訪問するきっかけとなるWebページ」のことです。つまり、ユーザーが最初に出会う(もしくはそれを意図した)Webページです。

これのターゲットを「顧客」にするのであれば、LPは「商品やサービスを分かりやすく伝えるためのページ」という目的を持ち、十分にSEO対策を行う価値があるのではないでしょうか?Web広告のリンク先として利用するだけではもったいないです。

実際にランディングページにSEO対策をやってみた

サテライトサイトのようなコンセプト

当時はペラで画像がメインだったLPを、サブディレクトリ型の『サテライトサイト作成』のようなコンセプト(コンテンツを特定の商品群に“絞る”コンセプトのWebページ)でリニューアルしました。コーポレートサイトのTOPでは表現しにくいサービスの強みや特徴を分かりやすく説明した「サービス説明に特化したページ」です。

LP×サテライトサイト

ペラでないLPは“悪”なのか?

このような形のLPはあまり見たことがないと思います。LPは通常、ユーザーを逃がさない・目的の商品以外に目を向かせない(迷わせない)ために、CVまでのルートが1本道の場合が多いです。

それも考え方として正しいです。しかし、ユーザーが実際に欲しい商品は、本当はそのページで紹介されている商品じゃないかもしれない。ユーザーの様々な目的を想像して、類似する商品も選択肢としてあった方が、ユーザーにとっては親切かもしれません。

検索してくるユーザーは「ニーズが明確化している」とは限りません。商品を見せて初めて「これが欲しかったんだ!」気付くこともあります。

特に上記のLPのように、「市場調査」のような分かりづらい商材である場合は、商品を限定したLPよりは、関連した商品も見れるLPの方が適しているように思います。 ? 敢えてターゲットを広く取り、複数の商品・サービスを見せることでニーズを明確化させる

SEOとアクセス解析の結果

「サービスの説明に特化したLP」を作成したことにより、コーポレートサイトで上位表示が難しかった、多種多様なキーワードでWebサイトが自然検索結果に表示されるようになり、LPのアクセス数も倍に伸びました。ランクインしている、ほとんどのキーワードがLPでSEO対策したものです。

先ほどの画像を見ていただくと分かると思いますが、正直なところ、LPのデザイン性はリニューアル前よりも落ちました。文字が増え、レイアウトもごちゃごちゃしています。
(この頃は、Webデザインの知識もなく、自分でWebサイトを作るどころか、ディレクションもままならなかった時期だったので・・・)。

なので、逆に、この成果はコンテンツによるものだと言い切れます(自慢できることではないですが)。

今は多少デザインも勉強したので、もっとクオリティは上がっています(汗)。 → MACROMILL RESEARCH SERVICE SITE

LP×サテライトサイト「検索順位の変化」 LP×サテライトサイト「アクセス数の変化」

今回のリニューアルは『SEO内部対策の実践方法』に書いた内容の中でも、『SEOキーワードの選定』『HTML論理的構造化』を実践しました。

このリニューアルの後、Webサイト全体に対してSEO内部対策を実施したところ、検索順位もさらに上がりました。その結果については、『内部SEO成功事例「SEOコーディング」 ~デザインを全く変えないサイトリニューアル~』で紹介しています。

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この記事の著者

広瀬 信輔(ひろせ・しんすけ)

マーケティング情報サイト『Digital Marketing Lab』の運営者。

1985年、長崎県佐世保市生まれ。西南学院大学 経済学部 国際経済学科 卒業。

2008年、株式会社マクロミルに入社。現在は同企業のオンラインマーケティング部門の責任者として、デジタルマーケティングを推進。

株式会社イノ・コード 取締役 CMOも務める。

2017年、ディーテラー株式会社を創立。メディアプランニング、Web広告運用、SEO対策、Webサイト制作など、デジタルマーケティング領域のコンサルティング及びアウトソーシングサービスを提供。ビジネスメディアでのコラム執筆やイベント出演、大手企業のマーケティングを支援。

2021年、公正取引委員会 デジタルスペシャルアドバイザーを受嘱。デジタル市場における競争政策の的確な運営のために活動。

著書:『アドテクノロジーの教科書』(版元:翔泳社)

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