SEOキーワードの選定
キーワード選定の概要
はじめに
「ページごとのSEO対策」の重要性にについては『SEO対策の基本』で話した通りですが、ここではそれを実践するための具体的な手順・方法について説明いたします。
キーワード選定の視点
- そのキーワードを検索して流入したユーザーからCVは期待できるか(アクセスの質)
- そのキーワードは実際に検索エンジンで検索されているか(アクセスの量)
- 関連キーワードや複合キーワードで使えるキーワードはないか?(キーワードの幅)
- そのキーワードで上位表示させることは現実的に可能か?(競合性)
このタスクは、いかにWebツールやリスティング広告のデータなどを有効に使って、キーワードを選定していくかが肝です。
キーワード選定の具体的手順
【手順1】コンバージョンが期待できる(売上に繋がる)キーワードを探す
- リスティング広告の検索クエリデータ
- アクセス解析のCVログデータ
- 競合が対策しているキーワード
- 自社サービスに関する知識と勘、自社の顧客のイメージ
「リスティング広告」や「アクセス解析」のデータは実際にCVしたユーザーの検索キーワード情報なので、重要度が高いです。
「競合が対策しているキーワード」も参考になります。これは競合サイトにアクセスして「meta name="keywords"」を調べたり(ここにキーワードを記述すること自体のSEO効果はほとんどないが、SEO用キーワードのメモ的に使用している場合も多い)、SEOツールを使ってキーワード出現頻度を調べたりする方法もあります。
ツールは「SEOチェキ!」が使いやすいと思います。このツールはキーワード出現頻度以外にも、色々なデータが見れるのでよく利用しています。
参考:SEOチェキ!
「自社サービスに関する知識と勘、自社の顧客のイメージ」は業者ではできない、その会社で自分が働いているからこそ思いつく部分です。ただし、あくまで想像なので、そのキーワードが実際に検索されるものかはチェックする必要があります。このチェックの部分は次の項で確認します。
【手順2】実際の検索数を確認する
- キーワード検索ボリュームを確認するツール
- Google AdWords キーワードプランナー
- キーワードウォッチャー
- Google Trends
- aramakijake.jp
これらのツールを使って実際に検索エンジン上でどのくらい検索されているかを調べてみてください。ちょっとした言い回しの違いだけで、検索数が全然違うかもしれません。
【手順3】関連語や複合語でキーワードの幅を広げる
- 関連語や複合語を探すために使用するツール
- Google AdWords キーワードプランナー
- rishirikonbu.jp
キーワードの幅を広げるには上のツールが有効です。さらに、「検索エンジンの入力補助」や「検索サジェスト」も利用しましょう。
「同意語」「関連語」「言い換え語」「複合語」「掛け合わせ」など様々なキーワードを抽出しましょう。ここで抽出したキーワードをWebページのコンテンツに盛り込むことで、ページのテーマ性が明確になりSEOに強いページができます。
【手順4】狙ったキーワードの競合性チェック&優先順位づけ
キーワード選定の最後に、狙ったキーワードで現実的に表示できるかも考えておかないといけません。なぜなら、SEOは様々な競合サイトとの相対評価なので、ページランクなどが高い大手サイトとの競争はできるだけ避けたいです。
この競合性の視点で、先ほどまでに抽出してきたキーワードに優先順位づけを行っていきます。
ただ、取りたいビッグキーワードを大手が占領していても落ち込む必要はありません。なぜなら「複合語」であれば、勝てるチャンスがあるからです。そして、この複合語こそがCVRが高いキーワードです。
ユーザーの多くが複合語で検索してきます。ユーザーニーズに近い有効な複合語を探すことが大事なので、「キーワードの幅を広げる」ことをサボらないようにしましょう。
各ページで対策するキーワード(=ページのテーマ)を決める
サイトマップを書いて視覚化
これらの視点で集めたキーワードを各ページに、ユニークに当てはめていきます。これでページごとのSEO対策キーワード(ページのテーマ)が決まりました。あとはこのキーワードを意識しながらページを作成していくだけですが、HTMLの書き方もSEOを意識した書き方があるので、ここまでの内容が実施できたら、「次のページ」に進みましょう。
この記事の著者
広瀬 信輔(ひろせ・しんすけ)
マーケティング情報サイト『Digital Marketing Lab』の運営者。
1985年、長崎県佐世保市生まれ。西南学院大学 経済学部 国際経済学科 卒業。
2008年、株式会社マクロミルに入社。現在は同企業のオンラインマーケティング部門の責任者として、デジタルマーケティングを推進。
株式会社イノ・コード 取締役 CMOも務める。
2017年、ディーテラー株式会社を創立。メディアプランニング、Web広告運用、SEO対策、Webサイト制作など、デジタルマーケティング領域のコンサルティング及びアウトソーシングサービスを提供。ビジネスメディアでのコラム執筆やイベント出演、大手企業のマーケティングを支援。
2021年、公正取引委員会 デジタルスペシャルアドバイザーを受嘱。デジタル市場における競争政策の的確な運営のために活動。
著書:『アドテクノロジーの教科書』(版元:翔泳社)
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