ソーシャルメディアマーケティング(SMM)の成功企業と失敗企業

ソーシャルメディアは“売り込み”の場ではない

ソーシャルメディアで成功する企業の特徴とは

もう数年前になりますが、多くの企業がプローション施策の一つとして、ソーシャルを活用するということを“流行に乗っている”と感じていた風潮があったように思います。

一部の企業では成功しましたが、多くの企業は「ソーシャルは難しい」「リソースが足りないので、後回しにする」など、消極的な結論を出すことが多かったと思います。著者が勤めてる会社も例外ではありませんでした。また、広告代理店側も、ソーシャルを活用した施策の検討を相談すると、「リソースかかりますよ?CVあまり取れませんよ?それより広告出しましょう!」といった回答が実際にありました。

しかし、今では、プロモーション施策として、ソーシャルを活用した成功事例を作り出す企業を多く見かけます。

このような企業の共通点はたったこれだけ↓

「ソーシャルを“売り込み”の場としていない、“ソーシャルならでは”のコンテンツを提供している」

反対に失敗している企業の特徴も単純で、「広告目的の投稿が多すぎる」がほとんどです。

ソーシャルメデイアの利用目的は?

まず、「なぜ、ユーザーはソーシャルメディアを利用するのか?」を考えてみましょう。

  • オフラインコミュニケーションの補完(従来からの知人)
  • 同じ趣味、趣向を持つ人との交流(新たなコミュニケーション)
  • 知りたい情報を探す(情報の受信)
  • 自分が入手した情報や自分に関する情報の発信(情報の発信)

総務省やマクロミルの自主調査など、いくつかのレポートを読んだ結果、理由の多くがこれに当てはまります。

ちなみに、マクロミルのレポートで「ソーシャルな人々のライフスタイル」というのがあるので、興味がある方は以下からダウンロードしてください。

「ユーザーは自分のリアルのコミュニティに対してソーシャルでその関係を補完し、ソーシャルを契機に新たな友人やコミュニティを作る。そして、知りたい情報を探し、入手した情報や自分についての情報をソーシャルを介して発信する」

「ソーシャルでの行動はオフラインの行動に近く、むしろ場所や時間による制約でオフラインでは実現しづらいことがソーシャルでの行動になっている」と言えるのではないのでしょうか?

言い換えれば「実生活に近い、プライベートな場」

このようなコミュニケーションの場で、手当たり次第、広告的な投稿を行うのは場に合っていないと感じます。ユーザーはコミュニケーションのためにソーシャルメディアを利用しているため、企業のアカウントや投稿が支持を得るには「場に合わせたコンテンツ」が必要となります。

【BtoBも、BtoCも】ソーシャルメディアの使い方

ソーシャルメディアと広告の違いを整理

ソーシャルメディアと広告の違い

ソーシャルメディアは“双方向のコミュニケーション”だという理解が必要です。使い古された言葉ですが、本当にソーシャルらしいコンテンツを提供している企業は、全体の何%いるのでしょうか・・・

例えば、あなたがあなたの企業のfacebookページにユーザーとして訪れたとして、ユーザーである自分に以下の質問をしてみてください。

  • 「そのコンテンツを誰かにシェアしたいと思いましたか?」
  • 「そのコンテンツを読んで、あなた自身が面白い、次も読んでみたいと思いましたか?」
  • 「そのコンテンツを読んで、あなたはその“企業”に対して好感を持ちましたか?(就活生ならココに就職したいと思いましたか?)」

コンテンツ、コンンテンツ、しつこいですが、ソーシャルこそ「コンテンツ命」です。上記のような質問に「Yes!」と言ってもらうためには、やはりコンテンツが重要で、これは広告や商用のWebサイトでは難しいところです。

ソーシャルメディアマーケティング実践企業

ANA JAPAN
「空から撮影した写真」コンテンツは航空会社様ならではの内容だと思います。フライト先の景色や風景の投稿、クイズやトリビアを用いたコミュニケーションコンテンツでユーザーからのコメントが多く投稿されています。
UNIQLO
ユーザーが楽しめるゲームコンテンツの用意、従業員の働く姿やインタビュー記事は、普段見れない企業の内側を知ることができた感覚がします。商品の紹介方法も写真中心のため、写真を見ているだけでも楽しくなります。
トレンダーズ株式会社
BtoBでは難しいと思われているソーシャルですが、さすがソーシャルメディアマーケティングの会社だけあってコンテンツがしっかりしています。対マーケター(顧客)向けの記事だけでなく、一般ユーザーが読んでも楽しめる内容だと思います。

各企業のFacebookページをご覧になると分かりますが、全て“人”が登場しています。その企業で働く人の姿や、キャンペーンの案内などでも単に「●●%OFF!」ではなく、従業員のコメントや興味をそそるネタを織り交ぜながら案内しています。広告とは違う“コミュニケーション”の場だからこそ、こういうコンテンツでなくてはなりません。ソーシャルメディアの運営は、サービスサイトのそれとは全く異なるものです。

「見るだけで面白い、役に立つコンテンツがある」からユーザーが集まり、「コンテンツに共感が持てる」からその企業のファンになる。「誰かに教えたいと思えるコンテンツ」があれば、それはファンを通じてシェアされ、より多くのファンを作る。そういうサイクルの最後に「この企業の商品・サービスを買ってみたい、使ってみたい」という思いに繋がるのだと思います。

「一旦“ソーシャルを収益化する”ことを忘れてみませんか?」

最初から収益に拘ってしまうと、できることが限られてしまい面白いアイディアも出づらくなります。読んで、見て、楽しい、役に立つコンテンツを作るために、アイディアを出し続け、効果が芳しくなくても何度もトライしてみましょう。ソーシャルメディア運営とは、「コンテンツを考え続ける」ことです。

ソーシャルメディア運営をサポートするツールの紹介

プラットフォームサービスを使って運用するのもアリ

今まで書いてきたように、ソーシャルメディアでは「コンテンツを考えること」に時間を費やして欲しいです。なので、「ページ制作」や「効果測定」などのそれ以外のタスクに時間がかかる場合は、プラットフォームサービスを利用するのもアリだと思います。

今のところDMLで紹介できそうなサービスは1つしかないのですが、最近日本法人を設立した「ウィッシュポンド株式会社」のサービスが7,000円/月程度でできそうなので、ちょっと調べてみました。

『ソーシャルメディアマーケティング実践企業』で紹介した、「UNIQLO」のページもこのサービスを使っているみたいです。あまり日本では馴染みがありませんが、こういうサービスが今後日本でも普及するのかもしれません。

ウィッシュポンド株式会社

主な機能 ※DML調べ
  • 管理画面上でのfacebook広告出稿やfacebookストア作成
  • 懸賞やクーポンを組み合わせたランディングページ作成
  • 顧客データ(LP閲覧者、性年代、連絡先など)分析・管理
  • メルマガ配信

CM

最後に、ソーシャルメディアマーケティングならこちらのサイトが参考になります。

ぶっちゃけ、ソーシャルメディアマーケティングは専門外(勉強中)です。正直、著者も探り探りです。なので、「本当はもっと書かないといけないことがあったんじゃないか?」と、ちょっと不安なので、別のサイトの記事を紹介します。

うん、やっぱり事例が豊富で参考になる。

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この記事の著者

広瀬 信輔(ひろせ・しんすけ)

マーケティング情報サイト『Digital Marketing Lab』の運営者。

1985年、長崎県佐世保市生まれ。西南学院大学 経済学部 国際経済学科 卒業。

2008年、株式会社マクロミルに入社。現在は同企業のオンラインマーケティング部門の責任者として、デジタルマーケティングを推進。

株式会社イノ・コード 取締役 CMOも務める。

2017年、ディーテラー株式会社を創立。メディアプランニング、Web広告運用、SEO対策、Webサイト制作など、デジタルマーケティング領域のコンサルティング及びアウトソーシングサービスを提供。ビジネスメディアでのコラム執筆やイベント出演、大手企業のマーケティングを支援。

2021年、公正取引委員会 デジタルスペシャルアドバイザーを受嘱。デジタル市場における競争政策の的確な運営のために活動。

著書:『アドテクノロジーの教科書』(版元:翔泳社)

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